2013年9月18日 (水)

消費税の納税義務に関する改正についてのおさらい

消費税の納税義務の判定は、その課税期間に係る基準期間(個人事業者の場合はその年の前々年、事業年度が1年である法人の場合はその事業年度の前々事業年度)における課税売上高が1,000万円以下であるか、1,000万円を超えるかどうかで判定することとされていました。

ところが改正により、基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、「課税売上高(または給与)が上半期で1,000万円を超える事業者は、翌期から消費税の課税事業者となる」という判定基準が加わりました。


カッコ書きの(または給与)というところは、「課税売上高に変えて上半期に払った給与で判定しても良い」ということです。

つまり、課税売上高か給与か、どちらか低い額で判定すればいいので、『上半期の課税売上高と給与の両方とも1,000万円を超える事業者は、翌期から課税事業者となる。』

と考えて貰えばいいと思います。

よって、消費税の課税事業者の判定は
・基準期間における課税売上高が1000万円が以下である。
・上半期の課税売上高が1000万円以下である。
・上半期に支払った給与の合計が1000万円以下である。

と言う風に判定して、全てクリアすれば消費税の免税事業者となります。
(課税事業者選択の届出について等を除く)

2012年12月 3日 (月)

消費税の課税標準

課税標準とは、税額の計算の基礎となる金額の事をいいます。
消費税法において課税標準は課税資産の譲渡等の対価の額とされています。

消費税の計算上、売上は課税売上・非課税売上・不課税売上に分類されます。
不課税売上は例えば国外での売上や資本等取引などがコレにあたり、当然に消費税はかかりません。

課税売上は4%課税売上と輸出免税売上(0%課税売上)に分けることができます。

ところで、課税資産の譲渡等とは資産の譲渡等のうち非課税とされるもの以外のものであるため、課税売上・輸出免税売上(0%課税売上)がコレに該当することになるが輸出免税売上においては預かった消費税がないわけだから課税標準を構成しないことになり、結果4%課税売上が課税標準を構成することになります。

課税標準額は消費税を含まない税抜価額です。

2012年11月28日 (水)

土地付建物を譲渡・譲受けた場合の消費税

土地付建物を譲渡・譲受けた場合、土地は消費税の非課税取引であり、建物は消費税の課税取引に該当することになります。

土地付建物の売買をした場合の契約書にその譲渡対価が明記されている場合には特に問題はありません。

しかし、土地と建物の対価が区分されていない場合があります。
このように土地と建物を一括して売買する場合には土地と建物の合計額で契約を交わす事がありますが、この場合には土地と建物の対価を合理的に区分する必要があります。

その場合には

・土地か建物のいずれかの価額を決定し、残額を他方の価額とする。
・不動産鑑定士による評価額を基に決定する
・複数の評価方法を併用する

などして合理的に区分します。

消費税基本通達では、譲渡対価の合理的な区分の方法として、按分方式を例示しています。
相続税評価額や固定資産税評価額を基に按分する方法は客観性が高く、数値の把握が容易であり、かつコスト面でも有利であるためもっとも実践的な方法であると考えられます。

建物の価額を算定する場合には未償却残高を基に、土地の価額を算定する場合には公示価格や時価(同等不動産の売買実績等を参考にする等)を基に決定します。

この按分が合理的なものでないと判断された場合、消費税の個別対応方式の採用要件を満たしていないとされ、一括比例配分方式により計算することになりかねませんので注意が必要です。
これは、契約書に土地と建物の価額が区分して明示されている場合でも同じです。

例えば1億円で土地建物を売買する際に、双方で相談した上で土地1億円・建物0円と明記したとします。

しかし、建物はまだまだ利用でき、どう見ても0円という評価が不適当である場合にはこの対価の区分が合理的なものでないと判断されてしまう可能性があります。

たとえ契約書にそのような明記がされていても、消費税の計算上、他の方法で合理的に区分した上で申告を行う事が望ましいでしょう。

2012年11月24日 (土)

家賃って消費税の非課税ですよね?

家賃関連の消費税についてのまとめ

居住用を目的とする家賃は消費税が課されません。
ただし、貸付期間が1月に満たない場合には土地と同様に課税となります。
また、事業用途の場合は消費税が課されますので注意が必要です。

また家賃の名目で、住宅の貸付けとは別に貸付けの対象となっていると認められる施設や動産部分及びサービス部分について一括家賃として収受した場合には、合理的に区分した上で消費税の課税判定を行います。

通常単独で賃貸借やサービスの目的物となる駐車場施設、プール・アスレチック施設等については、全住宅の貸付けについて付属する場合や住人のみの利用が前提となっている場合など、住宅に対する従属性がより強固な場合にのみ非課税とされ、もともと居住用としての従属性が認められる倉庫や家具などの施設又は動産については、全体を家賃として収受している以上、非課税として取り扱うこととなります。

ただし、入居者の別注により賃貸借の対象となっているものは課税となります。

例えば、賃貸マンションに付随している駐車場の場合、各室に1つ駐車スペースが用意されており、個別に契約をせずとも1台ずつ駐車スペースが与えられる場合、家賃と駐車場代を区別することなくまとめて非課税となります。

しかし、駐車スペース数が限定されており、駐車場を借りるためには個別に契約が必要であったり、マンションの住人以外の者でも契約により駐車スペースを借りる事ができる場合などは駐車場代として支払っている分は課税となります。

共益費(住宅を共同で利用する上で居住者が共通に使用すると認められる部分の費用を居住者に応分に負担させる性格のもの)については、共益費、管理費等その名称にかかわらず非課税となります。

2012年10月 3日 (水)

販売管理費の個別対応方式の消費税区分

平成23年度税制改正において、課税売上割合が95%以上の場合でもあっても、その年度の課税売上高が5億円超のときは仕入税額の全額控除が認められなくなりました。

課税売上が5億円超にもなると仕入税額の1%でも相当な税額になるだろうと言う事から、消費税の取りっパクれを無したい考えなのでしょう。

ところで、一般的な企業であれば預金があり、受取利息が発生することになります。
つまり、1円でも利息があれば課税売上割合が100%未満になるので、全額控除する事ができなくなるわけです。

ところで、課税売上に係る事業と非課税売上に係る事業とを行っている企業の場合、本店に係る一般管理費は課税売上事業と非課税売上事業両方に関連して支出する物として課税売上と非課税仕入等に共通して要するものと区分されます。

仮に、販売店を別に有しており、その販売店では課税売上しか発生しない場合であれば、その販売店に係る一般管理費は課税売上にのみ要するものと区分されます。

そこで、次のような疑問が生じます。

『課税売上に係る事業しかしていない企業が預金利息を受けている場合、その企業の本店に係る一般管理費は課税売上と非課税仕入等に共通して要するものと区分されてしまうのか?』

税理士によっては受取利息は本店で行っている事業とは何ら関係がないのだから本店に係る一般管理費は全額課税売上にのみ要するものとして全額控除することができる、とする意見もあります。

しかし、受取利息が普通預金の利息であろうと、企業が行う事業の一環で得た運用益としての利息であろうと、消費税の仕入控除額の計算上区分されることなくその企業は非課税売上が発生する事業を行っているものとされます。

つまり、その企業の本店に係る一般管理費は課税売上と預金利息を管理していることになり、本店に係る一般管理費は一般的に『課税売上と非課税売上等に共通して要するもの』に区分されるものと解されます。

この例について、『課税資産の譲渡等にのみ要する仕入』に該当するかどうか?のアプローチで考えてみます。

『課税資産の譲渡等にのみ要するもの』の例示が消費税法基本通達にあります。
①そのまま他に譲渡される課税資産(棚卸資産)
②課税資産の製造用にのみ消費し又は使用される原材料等(課税製品の製造原価となるもの)
③課税資産に係る運送費等

①と②は直接課税売上となるものですから容易に判断がつきます。
③が一般管理費と紛らわしい所になるかもしれません。
しかし、課税資産の譲渡等にのみ要するもの以外のもの、というアプローチをするならば、直接課税資産の販売に係る経費以外の一般管理費は課税資産の譲渡等にのみ要するものには該当しない、つまり共通仕入になるものと考えられます。

例えば、広告宣伝費であれば『その企業そのものを広告する』ものであれば共通仕入になりますが『課税商品のみを広告する』ものであれば課税資産の譲渡等にのみ要する仕入となります。
この辺の判断は課税売上と非課税売上の両方が発生する企業と同じとなりますね。


ほとんどの企業が預金利息を受けているはずですから、今回の改正で実質的には課税売上高が5億円超の企業は全額控除を受ける事ができなくなったということです。

対象となる企業が課税売上高が5億円超と規模の大きい企業ですから、その影響も少なくないと思われます。
消費税の区分判定が面倒だから簡単な一括比例配分方式で計算すればいい・・・
などと安直に決めてしまうと、消費税の納税額が大きく増えてしまう可能性もあります。

2012年7月24日 (火)

『電柱の敷地の使用料』と『電柱の使用料』

『電柱の敷地の使用料』と『電柱の使用料』の消費税の課税区分。

道路又は土地の使用許可に基づく電柱の敷地の使用料は、土地の貸付けに該当し非課税とされます。

土地の貸付にかかる使用料は、非課税とされています。(貸付期間が1月未満の場合は課税となります。)

一方、電柱に広告物を取り付ける場合に収受する電柱の使用料は、電柱の一部の貸付けの対価であり、土地の貸付けに該当しないことから課税の対象となります。

その他のカテゴリー